PLAUDで会議や営業指導、顧客対応を録音していると、文字起こしは確実に増えていきます。私も記録自体は残せていました。ところが、後から探そうとすると使いたい情報が見つからない。録音はあるのに、仕事では使えていない状態でした。
原因は、録音後の整理です。文字起こしを保存し、要約をコピーし、内容ごとに分類してフォルダへ入れる。この作業を一件ずつ行う必要がありました。忙しい日は後回しになり、未整理の記録が増えるほど手を付けにくくなります。
そこで、録音後の情報を『文字起こし原文』と『PLAUD AI要約』に分け、保存と分類までを自動で進める仕組みを作りました。目的は時短だけではありません。情報が溜まるだけの状態を、後から探して使うための土台へ変えることです。

情報は残っていたが、活用できていなかった
以前の私は、PLAUDで録音して文字起こしができた時点で、かなり安心していました。しかし、必要な情報を再利用するには、その先の作業が残ります。原文を保存し、要約を取り出し、内容を見て分類し、所定のフォルダへ入れる作業です。
一件なら難しくありません。問題は、同じ操作が毎日続くことでした。どこまで保存したかも自分で覚えておく必要があります。処理漏れが気になりながらも、本来の仕事を止めて整理するほどの余裕はない。小さな不便が積み重なり、繰り返し作業は人が頑張り続けるのではなく、仕組みに任せることにしました。
文字起こし原文とAI要約を分ける5つの処理
PLAUD側で録音、文字起こし、AI要約まで終わったデータを対象にします。その後は、Windows上のスクリプトとPLAUD公式CLIを使い、人が一件ずつ行っていた操作を次の順で処理します。
- PLAUD公式CLIで新しい録音を確認する
- 文字起こし原文を取得し、TXTとしてWindows PCへ保存する
- PLAUD AI要約を取得し、分類処理へ渡す
- 分類結果ごとにMarkdownを作成する
- 閲覧者を限定したGoogle Driveフォルダへ保存する
カテゴリ分類は、AI要約をGoogle Driveへ保存する前の自動処理に含めています。機械が付けた分類や要約をそのまま確定情報にはせず、仕事の判断に使うときは人が内容と分類先を確認します。
ここで外部の生成AIに全文を渡し、別の『整文済みソース』を作っているわけではありません。PLAUDから取得した文字起こし原文と、PLAUD内で生成済みのAI要約を保存しています。原文までGoogle Driveへ送る運用でもありません。保存先を分けることで、事実確認用の原文と、検索・整理用の要約の役割を混ぜないようにしました。
重複と未完成データを、そのまま完了扱いにしない
自動化で気を付けたのは、同じ録音を何度も保存しないことです。録音ごとの識別情報と処理状態を記録し、すでに保存したものは飛ばします。文字起こしがまだ完成していない録音や、途中でエラーになったものは、終わったことにせず次回の処理へ残します。
これにより、『どこまで終わったか』を私の記憶だけで管理する必要が減りました。同じ手順で処理されるので、保存先や分類方法がその都度変わることも防ぎやすくなります。正確な処理件数や削減時間はまだ集計していないため、数字で効果を大きく見せることはしません。
自動化しても、最後の判断は人が行う
PLAUD AI要約は便利ですが、必ず正しいわけではありません。話者、固有名詞、金額、日付、決定事項など、間違うと仕事の判断が変わる部分は人が確認します。要約だけで判断できないときは、PCに保存した文字起こし原文や元音声へ戻ります。
また、Google Driveの保存先は閲覧者を限定したフォルダにしています。顧客情報や社内情報を含む可能性があるため、自動化より先に共有範囲と閲覧権限を決めます。
PLAUDを仕事で使う前に、録音同意・保存先・閲覧権限を確認する
過去の情報を探す入口ができた
今回なくしたのは、録音後に毎回行っていた保存、コピー、分類、フォルダ整理です。ただ、私が一番大きいと感じているのは、作業が減ったことではありません。原文と要約が決まった場所へ継続的に整理され、過去の情報を探す入口ができたことです。
会議で決めたこと、営業指導で伝えたこと、過去の判断理由が記録の中に残っていても、見つけられなければ使えません。今回確認できる成果は、原文と要約が同じ手順で保存され、過去の情報を探す入口ができたことです。実際の再利用件数や業務成果はまだ集計していません。
今後はObsidianで横断検索できる状態を目指す
Obsidianへの自動草案作成は、まだ実装していません。今後は、Google Driveへ保存したMarkdownをObsidianなどから横断検索し、ブログや社内資料の草案、営業ノウハウの整理、過去の判断の振り返りへ使うことを考えています。
処理状況の見える化や、エラーが出たときの通知も今後の課題です。機械に任せるのは、繰り返し方が決まっている保存と整理。人が行うのは、内容の確認と、どの情報をどう使うかの判断。この役割分担を崩さずに発展させます。
まとめ:自動化は、情報を使うための土台づくり
今回の開発は、大きなシステムを作ろうとして始めたものではありません。情報はあるのに使えない。まとめて処理できず、同じ操作を一件ずつ繰り返している。そんな身近な困りごとが出発点でした。
文字起こし原文はPCへ、PLAUD AI要約はカテゴリ別Markdownとして閲覧者を限定したGoogle Driveへ。保存と整理を自動化したことで、情報を溜めるところで止まらず、後から探して使うための土台を整えました。実際の再利用効果はこれから確認します。自動化そのものではなく、必要な情報へ戻れる状態を続けることが目的です。

