Gemini Notebookの使い方|営業集計を24行で試した結果

営業の集計は、AIなしで毎週やるには面倒です。問い合わせ、連絡が取れた件数、案内、成約、広告費を別々に拾い、率まで出す。Gemini Notebookなら、この作業を表ごと任せられるのか。実データを出さず、私が普段確認している項目を模した24行の架空データで試しました。

結果は、24行をソースへ登録できたのに、最初の回答が末尾8行だけを集計しました。『全24行を取得できなければ失敗と答える』と再指示すると、今度は全件取得失敗と返しました。Gemini Notebookは資料整理や報告資料作成の候補になります。ただし、営業数字の正解をそのまま任せる使い方は、現時点ではしません。行数、合計、率を元表と照合する工程を残します。

Gemini Notebookの営業集計は、下書きまで任せる

任せる仕事今回の判断人が確認すること
資料を一つのノートブックへまとめる使う入れてよい情報とソースの抜け
集計表のたたき台を作る条件付きで使う行数、合計、分母、丸め方
前月比や費用対効果の説明文を作る条件付きで使う元表と数式が一致するか
スライドの初稿を作る使う候補数字と結論が元資料にあるか
正式な営業実績を確定する任せない担当者と管理職が元データで確定

私の使い方なら、Gemini Notebookの役割は『正解を確定する人』ではなく、『散らばった資料から確認しやすい下書きを作る人』です。AIが出した数字をそのまま会議へ出すのではなく、正解表との突き合わせまでを一つの手順にします。

NotebookLMはGemini Notebookへ変わった

Googleは2026年7月16日、NotebookLMをGemini Notebookへ改称しました。独立した調査ツールという位置づけは残しながら、GeminiアプリやGoogle検索との連携を広げています。Googleの公式発表では、ノートブック内でコードを書いて実行できる安全なクラウドコンピューターも順次提供すると説明されています。

公式ヘルプで確認できる出力は、Data TableからGoogleスプレッドシートへの書き出しと、スライド資料からPowerPoint形式へのダウンロードです。紹介動画ではExcel出力の例もありましたが、今回のコピーしたテキストによる検証では、全24行を正しく集計するところまで通りませんでした。Excelへ出せるかより前に、全行を読めたかの確認が必要です。

NotebookLMからGemini Notebookへの変更をGoogle公式で確認する

24行の架空データで試した方法

顧客名、会社名、物件名、担当者名、実際の金額は使っていません。2026年8月と9月、媒体A・B・C、各4週の合計24行を作り、問い合わせ数、通電数、案内数、成約数、広告費を入れました。まずローカルの計算で正解表を作り、その後で同じCSVを『コピーしたテキスト』としてGemini Notebookへ登録しました。

  • 最初にデータ行が24行あるか確認する
  • 月別に問い合わせ、通電、案内、成約、広告費を合計する
  • 通電率、案内率、成約率、反響単価、成約単価を計算する
  • 8月から9月への前月比を出す
  • 読めない項目は推測せず、不明とする

動画で紹介されていた『行数を検証する』『読めない箇所を推測しない』という考え方を入れています。ここは営業実務でも重要です。表を渡して『集計して』だけでは、AIがどこまで読めたか分からないからです。

実測結果:24行のうち8行だけを集計した

確認項目正解表最初の回答
読み取るべき行数24行8行
2026年8月の問い合わせ227件不明
2026年9月の問い合わせ284件185件
2026年9月の通電203件132件
2026年9月の案内77件51件
2026年9月の成約26件17件
2026年9月の広告費1,700,000円1,025,000円

ソース画面には24行すべて表示されていました。それでも回答は、2026年9月第2週の途中から末尾までの8行だけを使っています。つまり、登録できたことと、回答時に全件を取得できたことは別でした。見た目でソースが入っていても、集計の完全性までは保証されません。

もう一つ気になったのは、通電率を71.4%と計算した直後に『小数1桁: 0.7』とも表示したことです。元の計算結果と丸め表示が同じ回答内で食い違っています。数字が合っているように見える表でも、分母、単位、丸め方まで見る必要があります。

再指示で直るか試した

次に、左側のソースには8月12行、9月12行があり、前回は末尾8行だけを取得したと伝えました。そのうえで、全24行をコードで読み直し、月別12行ずつ確認するように指示しました。取得できない場合は成功したふりをせず、『全件取得失敗』と答える条件も付けています。

返答は『全件取得失敗』でした。理由は、コピーしたテキストがPythonから直接読めるファイルとして置かれておらず、回答用に抽出された箇所にも8行分しかなかったためです。この返答は、間違った合計を出し続けるよりよい。しかし、集計を完成できたわけではありません。

今回はコピーしたテキストでの1回の検証です。CSVやGoogleスプレッドシートを別の方法で読み込んだ場合まで失敗すると決めつける材料にはしません。逆に、動画の成功例だけで、自社の表でも正確に動くと判断する材料にもなりません。入力方法とデータ量を固定し、自分の正解表で試す必要があります。

営業集計で使うなら、6段階で確認する

  • 顧客名、会社名、連絡先、物件名を除いたダミー表を用意する
  • 問い合わせ、通電、案内、成約の定義を先に固定する
  • 人が計算した正解表を1か月分だけ作る
  • AIへ行数、合計、率、前月比、未読項目の報告を同時に求める
  • 正解表と一致しない行を特定し、入力方法か指示を直す
  • 数回一致してから、社内規程と権限を確認した範囲だけ広げる

私の現場では、問い合わせを確認する仕組みと案内を記録する仕組みが分かれ、案内の分類にも少し揺れがあります。AIへ入れる前に、何を1件と数えるかを決めないと、正確に計算しても意味がずれます。自動化の最初の仕事は、AIを選ぶことより集計ルールをそろえることです。

そのまま使える確認プロンプト

次の指示は、今回使った内容を営業集計向けに短くしたものです。項目名と計算式は、自社の定義に合わせて変更します。

指示を具体的にしても、今回のように元データの取得範囲で失敗することがあります。プロンプトは確認項目をそろえる道具であり、完全性を保証する仕組みではありません。

ChatGPTや表計算との使い分け

道具向く仕事今回の使い分け
Gemini Notebook複数資料を根拠に要約、表、スライドの初稿を作る資料群から報告のたたき台を作る
ChatGPT・Codex指示を直しながら分析や自動化の仕組みを作る集計定義、検算スクリプト、自動処理を作る
Googleスプレッドシート・Excel決めた数式で同じ集計を繰り返す正式な合計と正解表を持つ
人例外、担当変更、分類揺れ、社外提出を判断する最終確定と送信を行う

私は普段、スクリーンショットを貼って『ここを埋めて』『集計して』と頼み、違いを見つけたら具体的に直しています。Gemini Notebookでも同じです。前提が分かっているAIは答えを出しやすくなりますが、前提があることと数字が正しいことは別です。正式な送信や確定は自分で行います。

営業で実際に使うAIツールの組み合わせを見る

仕事の前提をAIへ残す長期記憶の作り方を見る

営業集計に入れる前の判断

Gemini Notebookは、資料を読み、表やスライドの初稿まで進める点で試す価値があります。ただし今回のコピーしたテキストでは、24行のうち8行だけを使って合計を出しました。だから私は、いきなり毎月の正式集計へは入れません。匿名の1か月分、正解表あり、行数確認あり。この条件で入力方法を変えて再試験します。

AIに任せるのは、集計と説明資料の下書きです。どの数字を正とするか、分類できない記録をどう扱うか、上司や社外へ何を送るかは人が決めます。分からないまま送らない。この線を残せるなら、Gemini Notebookは営業管理の手作業を減らす候補になります。

よくある質問

Q. Gemini Notebookへ営業集計を任せてもよいですか?
下書きには使えますが、正式集計は行数、合計、分母、丸め方を元表と照合して確定します。今回のコピーしたテキストでは24行中8行だけを集計しました。

Q. NotebookLMとGemini Notebookは別のサービスですか?
Googleは2026年7月16日にNotebookLMをGemini Notebookへ改称しました。独立した調査ツールという位置づけは継続しています。

Q. 営業データをそのまま入れてよいですか?
最初は顧客名、会社名、連絡先、物件名などを除いたダミー表で試します。実データは社内規程、契約、権限、保存範囲を確認してから扱います。

不動産仲介の営業を10年以上経験し、営業マネージャーとして複数名のチームを統括。PLAUD NOTE/PLAUD NotePinを約1年、実際の商談で使用し、録音・文字起こし・AI要約を日常業務へ組み込んでいます。AIの出力は人が確認し、勤務先、顧客、物件、録音内容を特定できる情報は公開しません。

内田 湊をフォローする
PLAUD実践
タイトルとURLをコピーしました