重要事項説明書の作成にAIを使う|ChatGPTで資料探しと入力が楽になった手順

不動産資料を確認して重要事項説明書の入力欄を整理するAI活用のイメージ 営業AI活用

重要事項説明書を作るとき、AIへの指示は「これを埋めて」くらいです。入力する欄をスクリーンショットにして渡す。返ってきた内容を見て、会社で使っている入力ツールへコピー・ペーストする。最近はChatGPTで、この作業をしています。

ただ、その短い指示の前にやっていることがあります。登記や測量、都市計画、契約関係など、その物件の資料を先に読み込ませておくことです。何もない状態から聞くのではなく、資料を共有した続きとして頼んでいます。

楽になったのは、調べる作業と入力作業。特にマンションでは、管理関係の資料から「必要な記載がどこにあるか」を探すのが楽になりました。ここでは、その普段の流れと、私が自分で確認しているところをまとめます。

まず資料を渡す。「ここを埋めて」は、その後

最初に、手元にある関連資料をまとめて読み込ませます。そのときは「内容を確認したら、はいと答えて」と伝えています。いきなり重説の全文を書かせるより、まず今回の物件の材料を渡すところから始めます。

次に、入力ツールの埋めたい欄をスクリーンショットにして、「これを埋めて」と送ります。資料を基に返ってきた回答を見て、入力欄へ移します。違うところがあれば、「もう少しこうして」と具体的に頼み直します。

資料を共有しているので、入力欄ごとに物件の説明を一から繰り返さずに進められる。短い指示で仕事が回るのは、こうした前提があるからだと思っています。

これから試す場合は、資料を添付する前に、会社が認めたAI環境と入力してよい情報の範囲を確認してください。氏名・連絡先など、作業に不要な個人情報は外します。個人情報保護委員会も、生成AIへ個人情報を入力する際の注意点を公表しています。

最初の「はい」は、記載内容が全部正しいことの証明にはなりません。返ってきた入力候補を、元資料と照らす工程は残します。

マンションの資料で「どこに載っていたか」を探してもらう

マンションの重説で助かっているのは、管理関係の資料を読み込ませて、必要な記載の場所を探せることです。書類のどこに載っているかを調べる作業が楽になりました。

私が知りたいのは、単にそれらしい説明文ではなく、今回の書類に書かれている内容です。必要な箇所が見つかると、重説へ何を入力するかを考えるところまで進めます。マンションの重説は、この使い方でだいぶ楽になったと感じています。

同じ方法を試すなら、まず一つの確認項目について、記載場所を探してもらうところから始めると流れをつかめます。次は記事用に整理した指示例です。[確認したい項目]を、自分が探している内容に置き換えて使います。

添付したマンションの管理関係の資料から、
[確認したい項目]が書かれている箇所を探してください。

・資料名
・ページ、見出し、条番号などの記載場所
・その箇所に書かれている内容
を分けてください。

見つからない場合は「資料内では確認できない」とし、
推測で埋めないでください。

ページや条番号が返ってきたら、実際にその箇所を開きます。別の資料の数字を拾っていないか、前後に条件や例外が書かれていないかを見てから、入力候補として使います。

私自身、参照先は気になったときに追加で出させています。上の例は、読者が最初から元資料へ戻りやすいよう、参照箇所も一緒に頼む形にしたものです。

ひな形を渡して「このマンション用に整えて」と頼む

記載場所を探すほかに、手元にあるひな形の文面を整える作業にも使っています。ある程度の形があるので、それを読み込ませて「このマンション用に整えて」と頼みます。

資料を調べる使い方と、既存の文章を物件に合わせる使い方。この両方を、重説の準備に取り入れています。

ひな形を使う際は、前の物件の情報や条件が残っていないか、今回の資料にない内容をAIが加えていないかを確認してください。文章としてきれいに整っていても、そのマンションに合っているかは別に見る必要があります。

条例やハザードは、調べたい項目まで具体的に伝える

追加で調べるときは、何でも「調べて」で済ませているわけではありません。例えば、条例の有無を記載する欄なら、景観、まちづくり、中高層建築に関する条例など、確認したい項目を挙げています。

ハザードマップについても、「水防法に基づくものかどうか」を調べるように伝えます。地図を見つけるところから、どの内容を確かめたいのかまで、こちらで具体的に指定する。法令などの資料も見に行かせています。

この方法を使う際は、条例が存在するかという確認と、その物件にどの制限が適用されるかという確認を分けてください。「条例あり」という回答だけで、その物件への適用まで確定することはできません。

水害については、国土交通省のQ&Aでも、水防法に基づくハザードマップか分からない場合は、作成した市町村への問い合わせを案内しています。検索で見つからなかった場合も、そのまま「ない」にせず、自治体の掲載先や担当窓口を確認します。

間違えたら面倒な項目は、市役所に電話することもある

AIの回答を見て、ちょっと心配だなと思う内容はあります。ハザードや災害の警戒区域、埋蔵文化財など、間違えたら後が面倒になりそうな項目です。そういう場合は、参照先を出させたり、直接市役所へ電話したりしています。

調べる作業は楽になりました。でも、気になることをそのままにして書類へ入れたいわけではありません。自分で使う内容なので、引っかかるところがあれば確認します。

確認先は項目で変わります。土砂災害警戒区域について、国の国土数値情報の利用上の注意は、そのデータを重要事項説明の根拠には使えないとし、都道府県などの所管資料での確認を求めています。

また、東京都の遺跡地図は、遺跡の範囲が変わる場合もあるため、詳細を所在地の教育委員会へ確認するよう案内しています。他の地域でも、その物件の所在地を扱う公式資料と担当窓口へ戻ります。AIの回答にある「見当たらない」を、物件の「該当なし」へそのまま置き換えないことです。

重要事項説明にAIを使う位置づけは、国土交通省の2026年3月31日通知でも示されています。書類作成などで補助ツールを活用しつつ、重要事項説明は宅地建物取引士が責任を持って行う、という考え方です。

今はスクショとコピペ。そこを次に自動化したい

現在は、入力欄のスクリーンショットを撮り、AIの回答をコピーして、入力ツールへ貼り付けています。この部分はまだ自分で行っています。資料から答えを探してもらえるようになった分、スクショとコピペを繰り返していることが気になるようになりました。

次は、この単純作業を自動化したいと考えています。今の記事で紹介しているのは、その前の段階です。入力欄まで自動で埋まる仕組みが完成したという話ではありません。

最近この作業に使っているのはChatGPTです。以前使っていたAIより、内容の整合性を取りやすいと感じています。ただ、使うAIを変えたから確認をやめる、という使い方はしていません。

最初は、一つの記載を探して一つの欄へ移す

試すなら、会社が認めた範囲の資料で、すでに答えを確認できる一項目を選んでください。資料を渡す、記載箇所を探してもらう、元の箇所を開く、入力候補を確認する。この一往復ができると、いつもの作業のどこへ入れられるかを考えやすくなります。

私にとって大きかったのは、調べものと入力の面倒が減ったことです。マンションの資料を行き来して、必要な記載を探す。その手間が楽になるだけでも、重説を作るときの使いどころがあります。

短い指示で進めるための準備は、ChatGPTへ先に渡す仕事の前提にまとめています。書類以外も含めて使う道具を選びたい場合は、営業で実際に使っているAIツールの組み合わせへ進んでください。

不動産仲介の営業を10年以上経験し、営業マネージャーとして複数名のチームを統括。PLAUD NOTE/PLAUD NotePinを約1年、実際の商談で使用し、録音・文字起こし・AI要約を日常業務へ組み込んでいます。AIの出力は人が確認し、勤務先、顧客、物件、録音内容を特定できる情報は公開しません。

内田 湊をフォローする
営業AI活用
タイトルとURLをコピーしました